弱小球団の悲哀 奇抜なユニフォームやパフォーマンスで名を売った太平洋クラブライオンズも、スポンサーの業績不振と交代によって再び球団名が変わる憂き目となった。 そして大いなる終焉 昭和52年クラウンライターとして再出発するも、慢性的資金難の「福岡野球株式会社」は、江川卓ドラフト指名を置き土産に平和台から姿を消すことになる。 |
昭和52年(1977) | ||
永射保投手 左のアンダースロー投手・永射投手はこの年9勝を挙げ、オールスターにも出場した。 オールスターでは巨人の張本・王を連続三振に討ち取った。 |
太平洋クラブからクラウンライターにスポンサーが交代したものの、球団の資金難は相変わらずだった。外人を2人入れ替えた他はめぼしい補強はなく、チーム成績も最後まで冴えることなく連続最下位、新球団だというのに既に終末感さえ漂い始めていた。そこへエース東尾の巨人へのトレード話が突如持ち上がり、加藤初の二の舞を恐れた球団は「東尾を失うことは球団の死を意味する」と談話まで発表して巨人の野望を退けた。 |
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この年のスタメン 5 基 満男 .263 11 39 4 吉岡 悟 .227 6 36 3 B.ハンセン .269 20 60 7 土井 正博 .248 24 67 D 大田 卓司 .264 13 40 9 竹之内 雅史 .263 26 51 8 J.ロザリオ .218 5 18 6 広瀬 宰 .273 4 30 2 若菜 嘉晴 .292 4 29 |
山下 律夫 12 - 5 - 5 3.46 東尾 修 11 - 20 - 4 3.87 永射 保 9 - 10 - 6 3.33 古賀 正明 5 - 7 - 0 5.70 石井 茂雄 5 - 11 - 0 5.26 玉井 信博 1 - 8 - 0 4.85 五月女 豊 2 - 4 - 1 4.91 野崎 恒男 1 - 4 - 0 4.88 竹田 和史 1 - 2 - 0 5.33 高垣 義広 1 - 0 - 0 5.57 |
昭和53年(1978) | ||
昭和52年11月のドラフト会議 ドラフト会議で一番くじを引いたクラウンライターは、超大物・江川卓投手を敢然と指名したが、「九州は遠すぎる」と拒否された。クラウンライターの名が日本中に知れ渡った瞬間だった。 |
昭和52年のシーズンオフ最大の話題は、怪物・江川卓の去就だった。彼はあくまでも巨人指名・入団を主張していたが、ドラフト本会議で一番くじを引いた中村オーナーは、球団存続への最後の賭けとして敢然と彼を指名した。しかしオーナー自らの入団交渉にもあえなく拒否され、江川を主軸に球団を再興するという壮大な夢ははかなくも潰えた。 |
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この年のスタメン 6 真弓 明信 .280 8 38 9 立花 義家 .250 0 39 8 W.デービス .293 18 69 D 土井 正博 .303 26 75 3 B.ハンセン .273 11 38 7 竹之内 雅史 .267 14 44 5 山村 善則 .288 13 41 2 若菜 嘉晴 .213 4 21 4 基 満男 .304 6 33 |
東尾 修 23 - 14 - 1 2.94 山下 律夫 6 - 10 - 1 3.95 石井 茂雄 5 - 8 - 0 4.25 倉持 明 5 - 4 - 0 2.65 古賀 正明 4 - 8 - 0 4.41 池田 弘 3 - 5 - 2 4.50 五月女 豊 2 - 2 - 0 3.35 竹田 和史 1 - 5 - 0 3.41 大屋 好正 1 - 3 - 0 4.83 |